店次長として、主にお店全体の管理や各部門のフォローを行なっています。具体的には、人員が足りない部門で製造や品出しの手伝い、店内の備品が壊れた際は修理を手配し、時には事務作業を行うこともあります。さらに、毎週各部門のチーフ（部門責任者）とミーティングを行い、販売計画の立案も大切な業務です。その中で最近強く意識しているのはフットワークを軽くすること。毎日さまざまなお客さまが訪れ、想定外の出来事が多発する店舗に１日として同じ日はありません。例えば、突然、製造機械が壊れた際は、修理の手配を行いながら「修理中、商品の製造はどうするか？」を考えるなど、臨機応変な対応が求められます。これらすべての仕事は、当店をご利用されるお客さまが少しでも幸せな気持ちでお買い物をしていただくために行うもの。そうした努力を積み上げ、その結果、お客さまに「クイーンズ伊勢丹に買い物に来て良かった」と言ってくださることがやりがいにつながります。また、マネジメントする立場としては、スタイリストが「クイーンズ伊勢丹での仕事は楽しい」と感じてもらえることに喜びを覚えています。

伊勢丹新宿店の魚勢に勤務していた時のことです。「中国から来日しているお客さまで乾燥なまこを探している方がいらっしゃるのですが、取り扱いはありますか？」という問い合わせがありました。当時、伊勢丹新宿店では取り扱いがなかったのですが、三越銀座店で取り扱っていたことを思い出し、すかさず「お調べします」とご返答したんです。無事に仕入れることができ、お客さまに取り寄せ可能であることをお伝えしました。すると、大変喜んでいただき、1キロのなまこを２セットご注文いただけることに。当時、乾燥なまこの価格は100グラム当たり3万円だったので、お買い上げ価格はなんと60万円！　お会計の際は手が震えたのを覚えています。「当店では取り扱いがございません」と一言伝えれば終わってしまった接客でしたが、お客さまのご要望に可能な限り応えることで、こんなに喜んでいただけるのだと実感した経験でした。

一つ目は、とにかく楽しく仕事をすること。人生の大部分を占める時間が辛かったり、嫌な気分で過ごしているともったいないですし、その気持ちは周りにも伝わってしまうもの。そのため、楽しく仕事をすべく、悩みや不安はなるべく早く解決するように努めています。また、店次長として従業員の皆さんが楽しく仕事ができる環境にしたいと常に思っています。２つ目はチャレンジすること。新しいことにチャレンジするのはどうしても抵抗がありますが、私は「やってみなければわからない」と考えるようにしています。私自身、１年前に百貨店からスーパーマーケットに異動した時は不安が大きかったですが、とにかくチャレンジしてみようと決意。今は自分が少しずつ成長できていると信じながら、日々挑戦し続けています。目標は、お客さまもスタイリストもまた訪れたくなる「クイーンズ伊勢丹」を作り上げていくこと。その目標に向けて、業界動向、日々の業務、マネジメントなど、あらゆることについて学び、実力を磨いていきたいと考えています。